高知県土佐清水市 移動


  高知へは、出張などで何度も出かけたことがあります。

  高知市内や、安芸市から室戸岬の間までは足が伸びるのですが、さすが

  に県南西部の足摺岬まで行く機会には恵まれません。

  隣接する愛媛も同様で、松山を越え八幡浜までは既知の領域でしたが、

  同じく県の南西部にある宿毛や宇和島となると....

  

  テレビ番組の「お手軽企画」で「大自然が残る四万十川!!」がヨク取り

  あげられますが、それを見るたびに「いつか行かなきゃ」と思い十数年。

  今年、やっとその地を踏むことができました。(なんて大げさな。Hi)

  

  今回は日帰りの強行軍ですが、クルマの中で仮眠しそうだし、無線もや

  りたいし、田舎道を走るだろうし....、てなことでしたので四輪駆動の

  軽四で出発したのです....。

  

  ☆徹夜で走ってン時間、やっとR321。

   

  午前2時に奈良を出発し、激しい雨の阪神高速と霧の神戸淡路鳴門道路

  を経て、約2時間で四国に渡りました。

  せっかく足摺岬まで足を伸ばすのなら、ついでに宇和島や宿毛も経由し

  たいと思い、針路は北北西じゃなく「徳島道→松山道→R56」へ。

  エッチラ・オッチラと走り続けると、午前9時台には宿毛を過ぎて、や

  っとのことでR321へ到達しました。

  深夜の行軍でしたから道路は空いており、軽のペースで楽々走れたとは

  言うものの、チト厳しい感がありました。

  

  さて、宇和島を過ぎたあたりから天候が回復し始めるとともに、車中か

  らも何となく「黒潮沿いの街」の雰囲気が感じられるようになります。

  紀伊半島や房総半島、あるいは夷隅・薩摩両半島と似た感じですね。

  

  ☆道路は、いよいよ最後の分岐点。

     

  この先のスカイラインを走れば、いよいよ足摺岬です。

  灯台まで山道を歩いて登る必要が無ければヨイのに....などと勝手な事

  を思いながら、ターボ音をヒュンヒュン鳴らしながら急勾配を駆け上り、

  まだ見ぬ岬を目指しました。

  

  ところで、私はFM放送を聞きながらドライブをする人なのですが、普段

  は聞くことがない東京FM制作の裏ネット番組(地方でしか流れない)を耳

  にすると「遥か遠くに来たもんだ」と実感するものです。Hi

  

  ☆こ、これが、あの足摺岬の灯台か....

   

  永年、いつか訪ねてみたいと思っていた足摺岬。

  その足摺岬の灯台が、ついに目と鼻の先に現れました。

  ついに来た、何とか来れた、ようやく生きてたどり着けた....と感動の

  瞬間でありました。

  

  雨上がりで足元がよくありませんが、何はともあれ、まずは灯台を見に

  行かねば....。

  

  ☆アノ映画を思い出しそうな風景....かな?

   

  昔の映画に燈台守を題材としたものがありましたが、ここの灯台も例外

  ではなく、既に無人化してしまった「21世紀の観光資源」でした。

  真面目一徹の燈台守も居なければ、燈台守の父に三つ編みの女学生が弁

  当を運ぶ姿もありません。Hi

  いや、観光資源化してるからこそ、私が雪駄履きでウロつけるんですよ

  ね。そういう意味では幸せだと思わなくっちゃ。

  

  ☆ヨイ写真撮影場所もありました。

   

  どうです、素人にはウレシく感じてしまう撮影アングルが用意されてい

  るではありませんか。さすが、観光地であります。

  

  灯台といえば、その昔は有人の無線局が隣接していたものです。

  日ノ岬の灯台近くでゴロゴロしていると、潮風に乗って近くの無線局舎

  から電信の音が聞こえてきたりしたものです。

  

  さて、この灯台に隣接する無線局(の跡地)は何処でしょうか?

  

  ☆足摺崎無線方位信号所。

   

  数十メーター藪道を進むと、灯台から目と鼻の先の位置に、無線方位信

  号所がありました。

  元は、有人の無線局だった気配が残っています。

  しかし、ご覧のような朽ち果てた鉄製の門が、短波通信の将来を暗示し

  ているようで寂しいような気がします。

  

  ☆無線局の横には、何やら立看板が....。

     

  こちらの灯台や無線局には「立入禁止、犬の散歩禁止、セクハラ禁止、

  残業禁止....」などと日頃ヨク見かける無粋なモノはありません。

  

  しかし、何やら怖ろしげな名前の場所を指し示す立看板がありました。

  

  ☆地獄のアナとは....?

   

  このあたりには「足摺七不思議」というモノがあるようですが、地獄の

  穴も、その七不思議の一つのようです。

  

  かつて虎の穴から這い出てきたのはタイガーマスクでしたが、このアナ

  には誰が落ちているのかなぁなどと暢気な事を思いながら看板をナナメ

  読みすると、穴は「金剛〜寺」につながっていると書いてあります。

  

  金剛峰寺といえば和歌山の高野山?

  ナンと遠くまで続いているのでしょうか????

  

  いや、あわてずによく読むと金剛「福」寺と書いてあります。Hi

  ここ、四国と言えば「お遍路さん」。お遍路さんが訪ねるのは弘法大師

  ゆかりの高野山真言宗の寺ですから名前が似ているんでしょう。

  

  いつも、私は弘法大師ゆかりの山から移動運用していますので、系列の

  寺には何かしら親しみが湧くものです。

  ひとつ、にわか「お遍路さん」気取りで、金剛福寺を訪ねてみましょう。

  

  ☆少し歩くと立派な金剛福寺がありました。

   

  先ほどの「地獄の穴」から這い出て藪漕ぎを数分すると、四国第三十八

  番札所、土州足摺山に到達します。

  金剛福寺で無事足摺岬に到達できたことを弘法大師に感謝するとともに、

  今後も魑魅魍魎や鬼どもから守って頂けるよう、願を掛けてみました。

  願掛けと言っても、所詮は観光客のノリでしかありませんが。

  

  ☆札所を出ると、そこに運用態勢の愛車が停まっていた!!

   

  な〜んて、もったいぶった言い方でスミマセン。

  写真で見てのとおり、金剛福寺とは道路を挟んだ向かい側に観光客用の

  無料駐車場があり、そこからは灯台も方位信号所も丸見えなんです。Hi

  

  ここは室戸岬の灯台に比べると、歩く距離も短く足場も良いので助かり

  ますが、もっと良いことにはロケーションの良い駐車場があります。

  たまたま観光客も少ない日だったので、ちょいと開店させて頂きました。

  

  ☆走れ何とやら。今回は四万十川には立ち寄らず....。

   

  足摺岬でゆっくりしていたら、お昼になってしまい、そろそろ時間が気

  になりだし始めました。

  ウナギイヌ....じゃなく、食べても不味い巨大鰻が生息する四万十川は

  車窓からチラリと見るだけに留め、メロスは走り続ける事にしましょう。

  

  起伏が激しく高低差に富む地方の道路では、非力な軽四で速度を維持し

  て走行することは至難の業です。

  トンネルに入ると、自車のターボ音が壁に跳ね返って聞こえてきますが、

  もはやクルマの悲鳴にしか聞こえません。Hi

  

  でも、ナンだかよく解らないけど、とにかく走れ!メロス。

  

  その、メロスが向かう先とは?

  

  ☆年に一度の「そうだぁ!、そうだぁ!」爽快だぁ!

   

  どこの街にも、税金を寄せて上げて作った、首長のメモリアルホールが

  ありますが、高知市にもそんな雰囲気の立派な文化施設がありました。

  メロスが目指す先は、そこの大ホールです。

  

  現地到着した頃は午後2時過ぎでしたので、もう年に一度の演し物は終

  わったか....と期待も少なめにホールの扉を開けてみると、ナンと楽し

  みにしていた御馴染み草野氏が、まさに質問中。

  

  間に合ったぁ!!

  

  さて、総会と名の付くものは、爽快になる立場でなくっちゃね。

  着席した座席の周囲を見回し、廻りにハッピを着た与党会員が居ないこ

  とを確認した上で、質問に合わせてパチパチと手を....

  

  そう、そうそう。パチパチと写真を撮った事にでもしておきましょうか。

  

  ☆「長いものに巻かれる」のはラクで正しいのだろうか。  

   

  いろいろ問題のある執行部に対し、多くの人々が思っている事を質問し

  てくれるのが草野氏なので、概して総会々場の空気は氏に好意的であり

  ます。

  しかし、問題のある執行部が崩壊して改革派に入れ変わったら、終身年

  金みたいな「終身会員」制度も潰されるかも知れないので、年齢層の高

  い多くの(終身)会員は現状維持の立場から動かないのでしょう。

  (改革を唱え進める者の本質が、必ずしも正義・誠実とは限らないし!)

  

  会員減でJARLの財政がヤバいとも言われてますが、含み益について時価

  評価したと言う話もトンと聞かないので、実は豊かな財政なのかも知れ

  ません。

  もちろん、桶の底から水漏れさえしていなければ....ですが。Hi

  

  さて、そんな総会々場から早々に引き上げ、鰹料理の遅い昼食で腹ごし

  らえした後は、一路奈良に向かって走行開始です。

  さすがに、軽四の連続運転も走行距離が700kmを越えてくると疲れてき

  ますネ。

  

  徳島道に入ると、梅田界隈で見たことのあるバスが走っているのを見つ

  けましたので、安直に追尾を開始しました。

  何も考えずに走行するときは、定速で走る路線バスや郵便トラックを追

  尾してしまいがちですが、やはり気をつけなければなりません。

  ハッと気が付いたら、追尾対象もろとも地獄の穴の底に落ちているかも

  知れませんので。

  

  長いものに巻かれるようにするのは、ナニも考えなくていいのでラクな

  のかも知れませんが、「長いもの」も未来永劫「長いまま」とは行かな

  いようでありますので、難しいところでありますネ。

  

  ☆お疲れ様でした。

   

  今回の移動運用は、1,116.1kmの走行でした。

  

  まぁ、しかし、軽四で四国を縦横に走り回るとは、私も元気だなぁと自

  分自身に感心してしまった一日でありました。

  次回、四万十の鰻を喰いにいくときは、絶対に普通自動車にしようと心

  に誓うワタクシです。

  

  あ〜、とにかく疲れた。

  

 (C) 2001-2008 Hisa. All rights reserved.


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