100年記念の「きんてつ鉄道まつり」


  今年も近所の「近鉄・五位堂検修車庫」の一般公開がありました。

  

  今年は近鉄の100周年ということもあり、2日間にわたって開催されるようです。

  天気もマズマズなので「昼食の腹ごなし」の散歩がてら、出かけてみることに

  しました。

  

  ☆今年は、入り口にアーチがありました。

   

  何となく100周年企画の意気込みが感じられますが、この入口では、こんなも

  のが配布されていました。

   

  22600系Aceをあしらった来場記念カードと、場内案内(裏面印刷)を兼ねたスタ

  ンプ・コレクションの台紙です。

  切符をデザインした台紙は「鉄っちゃん」を泣かせますね。

  

  ☆今年も、「いかにも....」な光景。

   

  「ありふれた光景」に見えるこれらの車両は、普段は五位堂検修車庫には留置

  されていない車両です。

  金曜日の日中から深夜にかけて、ここに回送されたものと思えますが、八木の

  短絡線を渡ってきたのでしょうか?

  なんとなく、回送列車に乗ってみたいと思うのは鉄道マニアで無くとも....。

  来年は「回送電車の乗車企画」なんて如何ですか、近鉄さん。

  

  ☆保線は、鉄道の命です。

   

  「保線」は縁の下の力持ち。

  「安全」の確保のみならず、「乗り心地」も提供していることを忘れてはいけ

  ないでしょう。

   

  イベントでは「動くもの」には人が集まります。

  この架線補修作業車は、自らジャッキ・アップしてグルグルと回転していま

  した。もちろん、線路の上を走るための「車輪」も付いています。

  映画「未来都市ブラジル」じゃありませんが、こんな車両に乗って全国各地

  に出向き、移動運用したい....と思った人は....。

  

  そう多くは居ないでしょうね。

  

  ☆古車輪。

   

  ここには古い車輪が置かれていました。

  奥に「古車輪」と書かれた看板が見えますか?

  誰ですか、家庭の古女房や宿六を持って来たいと思った人は。

  

  世の中はリサイクルの時代。

  漬物石の代わりに一つ、頂いて帰ろうかしらん....。

  

  いいえ、とても持ち上げられるものではありません。

  

  ☆遷都1300年の秘宝公開。

   

  奈良では、遷都1300年ということで、さまざまな秘宝が公開されています。

  今年の「きんてつ鉄道まつり」では、静態保存されている車両の内部が公開さ

  れていましたが、これは創業100年の「秘宝公開」でしょうね。(?)

  

  ここは「修理工場」ですから、日常は「油と埃まみれ」の「男の職場」なので

  しょうが、一般公開日に場内案内を務める職員の方々の、来客に対する姿勢と

  配慮には感心させられるものがあります。

  

  ☆今年の「休憩電車」は面構えが違うゾ。

     

  「休憩電車」という、特急電車でも急行電車でも無い、不思議な電車が展示さ

  れているので、今年も訪ねてみました。

  

  しかし、その場所には昨年とは「面構え」が違う電車が留置されていました。

  ピカピカの「シリーズ21のLC車両」に、エンブレムなんぞが付けられています。

  昨年は、張り紙一枚貼って引込み線に置いてあったので「休憩中の電車だ....」

  なんて言っちゃいましたが、今年は気合が入ってますね。

  

  ☆今年の休憩電車は、美術館電車....?

   

  車両の中では「名車写真展」が行われているようです。

  早速、入ってみると....

   

  「中吊り」などの広告スペースを使用して、名車の紹介をしていました。

  

  痛い....というか、旨い....というか。

  

  欧州に行くと車内広告のセンスに感心することがありますが、広告はアートで

  あります。アートと言っても引越屋ではありません。

  こういう風に電車の広告スペースを使うと、休憩電車に高級感が出ますね。

  電車を使った「移動美術館」なんてものの可能性が感じられました。

  

  と言いながら、これは、やはり「休憩電車」。

  

  会場を訪れたお客さんのなかで、ちょいと疲れた人が「休憩」しておりました。

  座席で「眠っている」人も居ましたが....

  

  そういえば、職場で疲れ果てたサラリーマンが、オニババと悪ガキの跋扈する

  地獄の自宅に帰る途中に乗る電車こそ、つかの間の「人生の休憩電車」なのか

  も知れません。

  

  昨今の世の中を見ていると、高額の年金で悠々自適の人達のための「優先座席」

  や、不細工で痴漢も萎えるほどのオバケのための「女性専用車両」を作るぐら

  いならば、世の中を支える「現役の車両」があっても良いのじゃ無いかと思い

  ます。

  

  ☆広い検修車庫の建物の中は....

   

  野球ができそうな広い建物の中には、去年は特急電車、今年は普通電車がゴロ

  ゴロと転がっていました。

  これらは本当に定期検査で入っている車両ですから「起き抜けスッピンの女性」

  みたいな状態です。

  検査が終わる頃には、キリリと眉を描きなおし、仕事に出かけるワケですかね。

  

  さて、左手、奥では....

   

  おなじみの「電車と綱引き」でありますが、使う車両にソソラレます。

  しかも、こいつが4両も集結しているのは圧巻でした。

  

  ☆クレーンの実演。

   

  電車をクレーンで吊り上げて工場内を移動させる実演を見ました。

  大人の方が「おおおおおっ」と感心しているシーンですね。

  こんな重い車両を、スぃー、スぃーっと移動させていましたが、なかなかダイ

  ナミックな光景でありました。

  

  さて、詳細写真を撮り忘れましたが、マスコンとブレーキの操作で床下機器が

  「どのように作動するか」を経験させてくれたのが二つ前の写真の右手の車両

  です。

  

  マスコンって意外に軽いタッチだったのは驚きでしたが、近鉄には抑速ブレー

  キが標準なんですねぇ。

  そして、ブレーキを操作した際にも「床下のリレー」が複雑な動作をしていた

  のは驚きでありました。電気ブレーキなのでしょう。

  

  床下の制御機の動作を眺めていると、AT-3などのアンテナ・チューナーを思い

  出してしまいました。  

  アマチュア無線機器ならば、経年変化の動作不良なんて屁みたいなものでしょ

  うが、メンテナンスをしっかりしている電車の継電器ではそういうことが有得

  ないのでしょう。いや、あったら事故になるワケですから。

  

  ☆さて、帰ります。

   

  近鉄さん、こちらこそ、ありがとうござました。

  世間には、いろいろなイベントや有料アミューズメント・パークがありますが、

  無料でこれだけ楽しませてくれるイベントは、そうあるものではありません。

  

  五位堂駅までの路上交通整理や駅の案内要員まで含めると、かなりの出費にな

  っているのだと思われます。

  今後も続けていただきたいものですね。

  

  さて、気分が「鉄ヲタク」になりきって五位堂駅に着いたら、こんな電車が入

  線しておりました。

  

  ☆これは貸切。

   

  私は「あおぞらU」の営業運転を初めて見ましたが、やってくれますね。

  わざわざ五位堂で停車させるダイヤを組んだんじゃないかなぁ....と思わせら

  れる状態でした。

  

  当然のことながら、駅のホーム上は「写真撮影タイム」となっておりました。

  

  ☆今回の収穫。

   

  手前のビニール状のものは飴ではありません。「磁石」であります。

  そして、大阪線のヲタクな「シート・ホルダー」です。

  今年は「五位堂」の携帯ストラップなどは、早々に売り切れておりました。

  

  ジャンク市もありましたので電車の部品や駅の掲示装置などが売られていまし

  たが、そこまで「鉄」ではありませんので、遠慮しております。(笑)

  

  さ、休みが明けたら「人生の休憩電車」に乗って「お仕事」に出かけなければ

  なりませんナ。

  

  (C) 2001-2010 Hisa. All rights reserved.


back