2003年度 CQ-WW-RTTY 

  私がRTTYに興味を持ったのは四半世紀以上も昔の話です。

  当時は、ジャンクの「88mHトロイダルコア」と「テレタイプ社やクラ

  インシュミット社のマシン」を手に入れる事が必要で、子供の手に負

  えるような物ではありませんでした。(開局時は小学生....Hi)

  大学に入った頃にNECのPC-8001が発売され、間もなくXR-2211/06など

  の変・復調用PLL-ICとNE-555を使用したデモジュレーターの回路例が

  雑誌等に発表されましたので、直ちに製作しRTTYの世界に飛び込む事

  になります。

  

  今でも鮮明に覚えていますが、RTTYの1st-QSOはDU1RPとのDX-QSOから

  と言う幸先のよいスタートで、受験勉強した英語が大変役に立つもの

  だと、我ながら感心したものです。Hi

  数日後、DU1RPからはDirectにてQSLカード等を受領しました。

  その時はFL/FR-101(当然FSK)とV-4jrを使用し、周波数は21MHzです。

  PCのスイッチング電源からは強烈なノイズが発生していましたし、送

  信出力を50W以上に上げるとインターフェイスのクロック発生回路に

  廻り込みが生じ、送信ボーレートが低下すると言う珍現象もありまし

  たが、現代風の卓上RTTYマシンでDX中心にソコソコ楽しめたものです。

  

  あの頃は、通信社がRTTYにてニュース配信を数多く行っており、その

  英語をナナメ読みしていた毎日でしたが、お陰さまで就職試験の時事

  英語は非常に易しく思えたものです。

  (今では....、記憶喪失のようにダメになりました。Hi)

  

  さてさて....。

  WWのRTTYは、4〜5年前に、豊中のアパートに設置したベランダアンテ

  ナで参加して以来です。

  当時は、貧弱な設備の割に「電波がヨク飛んだ」記憶があります。

  今でも相変わらず貧相な設備ですが、360度の方向に電波を送受信出

  来ますし、kWで押す事が可能です。

  どこまで出来る事やら....

  

  ☆↓こんな態勢でエントリーしてみました。

  

  「業界標準」のMMTTYがメインですが、物置からST-6タイプのTUを掘

  り出してきて、パラで受信してみました。

  RTTY-DX-erの世界では、当たり前の事なんでしょうが....。

  

  ☆OMさん、↓これは懐かしいでしょ。

  

  今は無き、タスコのTNC24-MK2にHM-101を増設したものです。

  やはり、同一のPC画面にメイン(MMTTY)・サブ(ST-6)とも表示した方

  が見やすいので....

  

  ☆↓こんな画面で運用しました。

  

  MMTTYの性能は素晴らしく、かつてPLLタイプのTUを自作して使用して

  いた者にとっては「信じられない」ような世界です。

  まず、普通のRTTY-QSOには、十二分な性能がありますね。

  

  しかし....。

  何度も電離層反射を繰り返した「超遠距離」からの信号には、MMTTY

  では受信不可能な信号がありました。

  ところが、普段は古典的な受信表示をしているST-6タイプが、この時

  だけは文字バケもせず、驚くほど綺麗に受信しているじゃないですか。

  古典的ディスクリ・タイプのTU、侮る無かれ....であります。

  昔から、混信に強いフィルタータイプ、ロングパスやマルチパスに強

  いディスクリ(ST-6)タイプと言われますが、今回のようにパラ受信態

  勢をとると、コールバック確認用に非常に役に立ちました。

  まぁ今では、ST-6タイプのTUは入手困難でしょうから、PCにサウンド

  カードを二枚刺して、MMTTYを論理フィルター別に二重起動したパラ

  受信が現実的な手なのでしょう....。

  

  こんなシステムにて、時間的にも中途半端にエントリーしたWW-RTTY

  でしたが、「大松バレーの精神?」で拾うことに専念した結果、約300

  局・130カントリー以上の収穫があり、データの上ではWACもDXCCも一

  日で完成です。

  世間の標準には遥かに届かない「地上高20m程度の2ele」で、画面上

  に文字としてコピー出来る局とは、99%交信出来ました。

  音として聞こえている(ような気がする)信号も多く確認しましたし、

  CQを出さないDX局が結構多いと言う事も解りました。

  私のように「拾う」だけの局がCQを出すEUのA局を呼んでいると、別

  のB局が、A局に被せて私を呼んでくる....と言う珍現象もありました。

  昔は、こんな「エゲツナイ」事をするのはUAの局と相場が決まってい

  たものですが、昨今のEU局は「お主、やるのぉ」と言った感じです。

  

  ☆他に、↓こんなTUもあります。

  

  ST-6タイプのTUで受信する際は、オシロスコープにリサージュを描い

  てチューニングを取ります。

  この波形は、RTTY信号を発生させるキーヤーや送信機、或いはリニア

  の作動状態も反映したものとなりますが、言うなれば送信局の指紋・

  声紋のようなモノです。

  従って、信号の強度や到達方位とキーイング波形から、何処の局かが

  解るものなのです。

  

  CQ-WW-RTTYのようなメジャー・コンテストになると....

  無名な局がメインストリートでCQを出すと、(存在しない信号に対し)

  「混信を与えているから引っ込め」と因縁を付けたり....、アメリカ

  ン・フォーンバンドの区分を、UAなどの雑魚DX局に押し付ける妨害行

  為が目に止まりました。

  誠に恥ずかしい話ですが、これらの悪質な行為を「匿名」で行なう局

  の正体は(ST-6タイプを使用したことの無い)日本国内の局なのです。

  私にすら、オシロに描かれる信号のリサージュを見ただけで、この人

  たちが「誰か」ということが解ったのですが、まぁ世界中に「変質者」

  だと公言し恥を晒している事に本人たちは気付いていないようなもの

  でして、哀れなものを感じます。

    

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