「変更検査合格」

「2003年3月20日午前10時」

当日は天候が気になりましたが、幸いな事に晴天となりました。

天候は大丈夫、しかし、運の悪い事に米軍のイラク侵攻開始で、テレビの視聴

率がグングン上昇している「まさにその瞬間、午前10時」に変更検査は始まり

ました。

 

約束の時間少し前に近畿総合通信局から総勢4+1名の職員が到着。

先日、役所で挨拶と打合せをしてありますので、リーダー格のM検査官は挨拶

もそこそこに「早速、検査に入りましょう...」と検査は開始されました。

 

まず、免許証をはじめとする各種書類の確認から。

無線従事者免許証の資格や番号の確認、法令集の有効期限の確認..と進みます。

 

続いて無線設備(送信機)の確認です。

まず、送信機系統図に基づき申請された設備が揃っている事が確認されました。

次に、ダミーロードを使用して出力の測定です。

総合通信局から持参されたバードの電力計で測定が行われます。

測定エレメントを各種持参されていたのが印象的でしたが、事前調査資料と同

等のデータが得られましたので、一安心です。

 

そして、最後の難関。

実際に送信機とアンテナを接続し、全ての周波数で「テレビ受信障害の検査」

と「電界強度測定」および「進行・反射電力測定」です。

検査は、1.9MHzから50MHzまで順次行われますが、その手順は....

 1.バードの電力計で進行波と反射波の電力測定。

 2.最高出力で送信しながら、テレビ放送の全チャンネルを受信し、障害有無

  を検査。

 3.隣接する公園に待機する検査官が「電界強度測定器」により、それぞれの

  バンドでの電界強度等を測定。

この、1〜3の検査は、総合通信局の携帯無線機で検査官が連絡を取りながら、

同時に行われます。

 

さて、無線設備(送信機)を設置した部屋にはテレビ受像機が2台あります。

対策済の自信があるテレビを1台目とし、内蔵のロッドアンテナで生駒山から

の電波を受信させる「最悪の受信条件」とする2台目のテレビも用意しました。

 

☆電波障害無を検査官が確認した「ダンゴ四兄弟」???

 

下から、ビデオデッキ・ラジカセ・テレビ1・テレビ2。

リニアアンプから1mも離れていない。

  

検査は、特に問題も無く淡々と進みました。

どちらのテレビにも、全く障害が出ないのですから....。

そして最後の50MHzも、こんなロッドアンテナのポータブルテレビにさえ2ch

の受信障害が出ていないのですから、何も問題があるはずがありません。

  

検査は全て終わり、検査官の鞄の中から1kWと記された真新しい

免許状が取り出され、机の上に置かれました。

その免許状の横のスペースで、検査簿への検査結果の記入が始まります。

3名の検査官が署名・捺印した検査簿の指示事項は、当然なし

(指示事項が「なし」とは、検査合格に対して条件が付かなかった完全合格)

 

そしてM検査官から検査は合格ですと言う結果通知の言葉と共に、

新しい無線局免許状と無線局検査簿が手渡されました。

 

☆これが、1kWの無線局免許状国家の検査に合格した証の無線局検査簿

1.9MHzから28MHzまでは1kW、50MHzでは500Wの「真のアマチュア無線局」が、

やっと完成した瞬間でした。

これが、第一級アマチュア無線技士が開設するアマチュア無線局

なのですよね。

   

思えば....

  重いリニアを、日本橋から持ち帰り二階に設置し....

  雪や霙の降る中、タワー上でのアンテナ架設工事....

  雨中のSWR調整....

  インターフェアの対策....

しかし、「合格」の二文字と共に、全て良い思い出になりました。

 

そう言えば3月も下旬、「もう外は暖かくなっていた」のですね。

全てが終わり、検査官を見送る際に、やっと季節の移り変わりを感じる事がで

きました。 

 

 

1月の月末に申請し、3月20日に免許が降りた「ハイスピードなkW免許取得」で

したが、予定通り、フルバンドでフルパワーの免許を取得出来ました。

 

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